2つのディスクに分散したiTunesフォルダの再集約とFusion Driveへの復元
肥大化したiTunesフォルダを別のディスクに移動する方法(iTunes:iTunes ライブラリを外付けハードドライブにコピーしてバックアップする)や、iTunesフォルダの中でもサイズの大きいiTunes Mediaフォルダのみ移動する方法(iTunes for Mac:「iTunes Media」フォルダを移動する)を使って、iTunesフォルダをシステムドライブとは別のディスクに配置/分散している人は多いと思う。
一方で、ストレージの買い替えやFusion Driveの導入に伴い元に戻したいという要求もあるだろう。そこで、システムドライブ以外に分散したiTunesフォルダをまた一つのフォルダに集約する方法を検討した。前者の方法でiTunesフォルダをまるごと移動した場合は、同様の方法でシステムドライブへもう一度移動すればよい。
この記事では後者の方法でiTunes Mediaフォルダのみをシステムドライブの外に移動させた状態から、iTunesフォルダ下にiTunes Mediaフォルダを戻す手順を記載する。
想定環境
上記リンクの方法を使って、システムドライブ(OSの起動ディスクの意)にiTunesライブラリファイルなどを残し、データドライブにiTunes Mediaフォルダを移動させた状態をスタートとする。この2つのディスクを使用する環境から、Fusion Driveへの移行を想定する。移行にはTime Machineバックアップを用いる。
考えられる手段
考えられる移行手段は以下の通り。
- システムドライブに十分な空きスペースがあるならば、iTunes Mediaフォルダの場所をリセットして
ライブラリの整理
を行う - iTunes Mediaフォルダの場所を外付けディスク(USB接続HDDなど)に変更して
ライブラリの整理
、Fusion Drive移行後はiTunes Mediaフォルダの場所をリセットして再びライブラリの整理
を行う - データドライブに集約してからFusion Driveに復元する
- 集約してしまえば、iTunesフォルダをまるごと移動した場合と同じ状態になるため復元は容易
- 分散したままFusion Driveに復元し、1.の方法を実行する
- システム構成が変わるのでiTunes Mediaフォルダを見失う可能性がある
- 分散したままFusion Driveに復元し、ライブラリに追加
- iTunes Mediaフォルダを見失ったとしてもドラッグアンドドロップで再追加すれば、プレイリスト、レート、再生回数を保ったままライブラリを復元できる可能性がある
システムドライブが小容量のSSDだと1.の方法はとれない。
2.の方法は追加で外付けディスクが必要。
4.の方法はライブラリ全てがデッドリンクになる可能性が排除できない。
5.の方法でも成功すると考えられるが、確約がなく失敗した場合のやり直しが面倒なので、3.のFusion Drive復元前にデータドライブに集約する方法を採用する。
iTunesフォルダのデータドライブへの再集約とFusion Driveへの復元
大まかな流れは以下の通り。
- iTunesフォルダのデータドライブへの集約
- Time Machineでのバックアップ
- Fusion Driveへの復元
iTunesフォルダのデータドライブへの再集約
- システムドライブにあるiTunesフォルダ内のiTunesライブラリファイルなどのファイル全てをデータドライブのiTunesフォルダにコピー
- iTunesを
option
を押しながら起動し、データドライブのiTunesライブラリファイルを指定する - 正常に動作するか確認
- ファイル数が減っていないかチェック
- 再生しようとして曲のチェックボックス横に
!
が出ないかチェック 情報を見る
で実ファイルの格納場所チェック
!
がでたり、ファイルの格納場所がデータドライブのiTunesフォルダ以下でない場合は次の手順を取る。- 該当のファイルをiTunesウィンドウにドラッグアンドドロップして置換する
- さらに格納場所がシステムドライブ側になっているファイルがあった場合は同じ種類の任意のファイルを新たにライブラリに追加し、データドライブ側に格納されることを確認する
- 今後追加するファイルの行き先の確認のため
- 自分の場合Mobile Applicationsが全てシステムドライブ側のファイルを参照していたので新しくアプリをダウンロードしデータドライブに保存されることを確認した
- システムドライブのiTunesフォルダを削除してiTunesを無事に再起動することを確認
- Time Machineでバックアップをとる
Fusion Driveへの復元
- iTunesの認証解除
- システム構成の変更を伴うため認証解除を行っておく。方法はリンク参照。
- Fusion Driveの標準位置(
~/Music/iTunes
)にiTunesフォルダを復元- データドライブはマニュアルでの復元になる。詳しくは末尾の関連記事参照
- iTunesを
option
を押しながら起動し、先ほど復元したiTunesライブラリファイルを指定する - 正常に動作するか確認
- ファイル数が減っていないかチェック
- 再生しようとして曲のチェックボックス横に
!
が出ないかチェック 情報を見る
で実ファイルの格納場所チェック
- Apple ID再認証
以上で復元は終了。
問題なく移行できたものの、今後は出来るだけiTunesフォルダの場所は変えず、iTunes Mediaフォルダを移動させない運用をしようと思った。
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